耳鼻科王子がブログ書いてみた

耳鼻科専門であるガクが、耳鼻科で悩む人を救うべく、リアルな情報を届けて行きます。

病院での治療(Bスポット)と鼻うがいについて

こんにちは

耳鼻科専門の鍼灸師、ガク先生です。

 

前回は、上咽頭炎が発症原因について書いていきました。

https://harikyuroom-gaku.hatenablog.com/

 

 

今回は、

耳鼻科でどのような治療、処置が行われているか

について書いていきます。

 

 

唯一のBスポット治療

 

まず、効果的な飲み薬はありません

抗生物質ステロイドも、あまり効果がないそうです。

 

唯一

「Bスポット治療」

という処置があります。

 

効果も気になる所ですが、

まずはどのような治療法なのかを説明していきます。

 

正式名称は、EAT(上咽頭擦過治療)と言います

ざっくり言うと、

炎症の起きている上咽頭を消毒し、

ひっかいて(擦過)血を出す(瀉血)治療です。

 

 

 

聞いてるだけでも、眉間にシワがよってきますよね。

 

 

このBスポットという治療は、

激痛を伴うもので、

人によっては失神される方もいるそうです。

(おおげさではなくリアルです)

 

 

診療椅子に座っている状態で、

まず上咽頭に麻酔液を噴霧されます。

 

そのあと、塩化亜鉛液を浸した曲がり綿棒を

鼻もしくは口(両方の病院もある)から入れられます。

 

咽頭の炎症がある部位に到達したら、

塩化亜鉛の塗布とともに擦過していきます。

塗布は、1箇所に約5秒程度です。

 

この時に激痛と共に、出血する事がほとんどです。

 

個人差がありますが、

翌日まで痛みが残る場合もあります。

 

あまりの痛みから、治療を断念する人もいます。

継続している人の中には、

Bスポットをやる日の朝は憂鬱になってしまうなど、

心身ともに負担のかかる治療です。

 

 

Bスポットで治るの?

軽減という意味では「◯」ですが、

完治という意味では「△」です。

 

病院の方針によって違いますが、

最初は週1~4回の通院をお勧めされます。

 

最初は激痛と出血で、耐え難い経験をします。

回数を重ねるごとに出血がなくなったり、痛みが軽減するそうです。

 

出血しなくなれば、症状は改善していきます。

咽頭の痛み、後鼻漏などが減ってきます。

 

症状がゼロになり、すっきりする人もいますが、

改善しきらない人もいます。

 

実際に、医師にもよりますが、

Bスポットをやっても完治は難しいと言う医師も少なくないそうです。

 

私が診ている人の多くは、

1~3年の間、Bスポット治療を週2~4回受けている人が多いです。

 

 

その人たちは、

「軽くはなってきているが、効果が頭打ちになって、

Bスポット以外の方法を探してたどり着きました」と言います。

 

つまり、Bスポットをやり続けた結果、

効果はあったが治りきらないという事を患者さんはおっしゃります。

 

これは推測ですが、炎症のレベルが10段階あったとすると、

Bスポットを受け続ければ

レベル10がレベル4くらいまでは改善すると考えています。

 

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Bスポットで悪化するケースもある!?

上段で、Bスポット治療は改善の効果はあるが、

治りきらないという話しをしました。

 

これも実際の患者さんの話しですが、

Bスポットを受けてから悪化したケースがありますので、紹介します。

 

ある日、

風邪をこじらせてから後鼻漏や上咽頭部のへばりつき感

などの症状に悩まされるようになりました。

 

あまりに辛いため、「後鼻漏」とグーグル先生で検索してみると、

「上咽頭炎」という病名が出てきたそうです。

 

治療法は「Bスポット治療」

 

口コミでは激痛と書いてあったが、

背に腹は変えられない思いで、受診しました。

 

すると、案の定痛みが強かったのです。

 

それ以上に辛かったのは、

受診日から後鼻漏が悪化し、

眠れなくなった(不眠症)そうです。

 

 

こう言った例は多くはありませんが、こういう人もいるという事実は知っておいたほうが良いです。

 

 

 

「鼻うがい」はやっておいて損はない

鼻うがいは痛そう!というイメージありませんか?

 

プールの水が鼻に入ったり、

飲み物が鼻に入ると「ツーン」として痛いですよね。

 

正式な鼻うがいをやることで痛みなくできます。

その効果について、書いていきます。

 

咽頭の粘液層に付着した雑菌を洗い流し、

咽頭の粘膜にある繊毛の動きを活性化する効果があり、

毎日行うと、約5割の人が症状の軽減を期待できるそうです。

 

この鼻うがいは、

自宅でも簡単に行うことができます。

そして子どもでも方法さえ覚えれば、

簡単に実践できるくらいです。

 

 

鼻うがいをやらない方がいい人

鼻うがいをやらない方が良い人もいます。

 

・小さい頃に中耳炎になった

・日頃、よく耳が詰まる(こもる)

突発性難聴になった事がある

 

 

上記の人は、鼻うがいをオススメできません。

 

理由は、耳管(鼻と耳を繋いでいる管)が

人よりも弱っている可能性があるからです。

 

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またBスポットの他に

咽頭炎に有効だといわれている対処法があります。

それは「鼻うがい」です。

毎日鼻うがいをすると、約5割の人は

症状が改善するそうです。

 

鼻うがいは、花粉症の方なども

実践されている方が多いですね。

よく耳にする方も多いのでは?

 

この鼻うがいは、

自宅でも簡単に行うことができます。

そして子どもでも方法さえ覚えれば、

簡単に実践できるくらいです。

 

 

薬局に鼻うがい専用のキットなども売っていますし、

方法もインターネットで検索したら

すぐに知ることができます。

そして自宅でできることが、

いいですね。

 

 

この2つの治療を取り入れても

症状が改善せずに悩まれた方が

他に治療法はないのか?と探して、

当院に行き着くという方がとても多いです。

 

それほどまでにこの2つの治療で

症状が改善しない患者さんが多い

ということですね。

 

 

頑張って治療してもなかなか治らず、

時間だけが過ぎていく毎日に嫌気がさす。

そんな患者さんたちが必死の思いで探し、

当院に来てくださっています。

 

そんな当院では、

どのような治療をしているのか?

その治療について、

次回はご説明したいと思います♪

 

 

○プロフィール○

■名前■

竹内岳登

■年齢■

31歳

■現在住んでいる地域■

東京都

■職業■

耳鼻科専門の鍼灸師

北海道~鹿児島まで全国の鍼灸師、延べ600人以上に鍼灸の技術を指導。

古武術鍼法 脊柱編 講師

古武術鍼法 四肢編 講師

古武術鍼法 腹背編 講師

整動鍼 脊柱編 講師

整動鍼 四肢編 講師

整動鍼 腹背編 講師

整動鍼 基礎取穴復習編 講師

整動鍼 基礎臨床実践編 講師

碓井流活法 自己調整法セミナー 主催(講師)

2017年6月 はりきゅうルーム岳 院長

■当院のHP■

東京の耳鼻咽喉科 専門鍼灸院 はりきゅうルーム岳

2018年6月 株式会社Gaku設立

2019年8月 はりきゅうルーム岳 代々木上原院開院

■好きな言葉■

有言実行